碧い日の、新しい鼓動

新しい命が、私たちの家族にやってきた。三人目のわが子。前2子の名前はすんなり決まったが、不思議なことに、生まれるまで名前が決まらなかった。性別も聞かなかった。私たち夫婦にとって、それはささやかな、でも大切な楽しみだったのだ。どんな顔で、どんな声で、私たちの腕に抱かれるのだろう。

そして、その日はやってきた。病院の窓から見上げた空はどこまでも青く澄み渡り、まるで生まれたばかりの命を祝福しているようだった。清々しい風が吹き抜け、新しい世界の幕開けを感じた。

小さな産声を上げたその子は男の子だった。その寝顔を見ていると、自然と感謝の念が湧き上がってきた。この美しい空の下に、また一つの命が誕生したこと。この子がこれから生きていく世界が、どうか穏やかでありますように。

私たちは、この空の色、風の音、光の温かさ、そんな自然の中から彼の名前をいただいた。力強く、そして優しく、大地に根を張るようなそんな名前を。

これからどんな人生を歩むのだろう。嬉しいこと、楽しいこと、時には苦しいこと、悲しいこともあるかもしれない。それでも、この清らかな空の下で生まれたことを忘れずに、どんな時も自分の人生を心から楽しんで生きてほしい。それだけが、私たち親のただ一つの願いだ。